高齢者が健康で長生きするためには、なによりも運動の機会を設けることが大事です。人は年齢が上がるにつれて筋力が低下していくため、散歩やイベントに参加するなど、なるべく外に出かける習慣を持つことで筋力アップが目指せます。とくに身体を支えている下半身が衰えていると、歩くスピードが低下したりつまずきやすくなります。運動習慣を日頃から取り入れることで、ストレスを解消でき、身体だけでなく心の健康も保つことができます。
また栄養バランスの取れた食事をきちんと取ることも高齢者の健康維持には大切です。高齢になってくると食欲が低下して買い物に行くのも億劫になってしまうため、そうめんやそばなどの麺類を選びがちです。このような食習慣を続けていると低栄養状態となってしまうので、とにかく栄養のあるものを食べるように心がけましょう。とくにタンパク質や糖質、脂質は、エネルギー作りや免疫力の増加にかかせません。高齢者がとくになりやすい骨粗しょう症や貧血にならないために、カルシウムや鉄分、ビタミンなどの栄養素の摂取もあわせて取ると良いでしょう。
そして良質な睡眠を取ることも健康的な生活を送るためには必要不可欠です。高齢者といえば布団に長い時間寝ている印象があるため、睡眠が取れていると勘違いしやすいですが、実際はどんなに健康的な生活をしている高齢者でも、若い頃よりも睡眠時間は減少しているというデータが出ています。実は布団のなかでうつらうつらしている状態なだけだったのです。日頃から運動していない、ストレスを抱えているなどの生活を送っている方はとくに睡眠の質が低下しているため、日中身体を動かすなどの対策を取りましょう。